ブログ運営において「お問い合わせフォーム」というのはとても大切なものです。
お問い合わせフォームは運営者とユーザーをつなぐ架け橋でありながら、「連絡が取れる」という真っ当な運営の証明でもあります。また、クローズドASPからの招待やちょっとした儲け話など、おいしい話は大抵お問い合わせフォームより連絡があるものです。
今回は、そんなお問い合わせフォームを簡単に作成できるプラグイン「Contact Form by WPForms」をご紹介します。初心者でも簡単に導入できるので、ぜひ試してみてください。
Contact Form by WPFormsの特徴
簡単操作で高機能なContact Form by WPFormsは、初心者・中級車を問わずおすすめなプラグインです。
一番の魅力はコマンドによる操作を必要としないこと。たったの5ステップで綺麗なお問い合わせページを作ることができます。

また、シンプルながらも多機能であり、スパム対策などもバッチリ。「Contact Forms7」と機能面では大差ないのですが、直感的に操作できる点でこちらの方が便利だと思います。
- ドラッグ&ドロップで直感的に作成可能
- コマンド入力などの面倒な操作がない
- チェックボックスやラジオボタンなど豊富なパーツが揃っている
- お問い合わせ後のページ遷移やメッセージ表示も設定可能
- 問い合わせをしたユーザーへの自動返信機能あり
- 「reCAPTCHA」と連携することでスパム対策もバッチリ
※有料版は更に機能が豊富です

ContactForm7でreCAPTCHAがうまく使用できない人は、このプラグインを使うのが良いと思います
Contact Form by WPFormsの導入
それではプラグインの導入方法の解説に移ります。
ダウンロード数500万超え、最新のWordPressにも対応している公式プラグインなので、安心して使用してください。


インストールと有効化
まずはプラグインの「新規追加」から「Contact Form by WPForms」で検索します。上の方に出てくると思うので、見つかったらインストールと有効化をしましょう。


導入に関しては以上です。
特に初期設定も必要ないので、このままプラグインを使ってお問い合わせフォームを作っていきます。
Contact Form by WPFormsの使い方
それでは実際にお問い合わせフォームを作っていきます。今回は無料で使える機能の範囲内で紹介しますね。
1.テンプレートを選択
まずはフォームの作成に取り掛かります。
サイドバーに「WPForms」が設置されているので、そこから「新規追加」を選択します。


テンプレート選択画面に移ったら、上部にフォームの名前を入力します。自分しか見ることがないため、適当な分かりやすい名前を付けましょう。


次にテンプレートを選択します。色々ありますが、今回はSimple Contact Form(シンプルな問い合わせフォーム)を選択します。
2.フィールドの設置と編集
続けて、フィールドと呼ばれる入力欄を追加・編集して、自分好みのお問い合わせフォームに変更していきます。
フィールドの編集


フィールドの編集は以下の手順で行います。
- 編集したいフィールド(パーツ)をクリック
- ラベルを変更(テンプレートはデフォルトが英語です)
- フォーマットを変更
- お好みで必須にチェック(スパム対策になります)
また、フィールドのドラッグ&ドロップで配置の変更なども可能です。
フィールドの追加
他にもフィールドを追加したい場合は、「フィールドを追加」を開いて、好きなフィールドをドラッグ&ドロップで追加します。


フィールドを追加した後は忘れず編集をしましょう。
3.フォームの設定をする
続いてフォームの設定をしていきます。
フォーム作成ページの左サイドバーに「設定」があるのでクリックします。
一般:フォームの概要を設定


「一般」ではフォームの名前や送信ボタンの編集ができます。下記の項目だけ設定しましょう。
フォーム名 | このフォームの名前 自分の分かりやすい名前ならOKです |
---|---|
送信ボタンのテキスト | 問い合わせの送信ボタン 「送信」など分かりやすいものにしましょう |
送信ボタンの処理中テキスト | 問い合わせの送信中に表示されるテキスト 「送信中」や「sending…」などにしましょう |
スパム対策保護を有効化 | ハニーポット(スパム攻撃を代わりに受けるおとり)が有効になります ONにしましょう |
通知:自動送信メールを設定
お問い合わせ送信後の自動メールの設定です。
受け取ったことの確認と自分への通知のために、相手と自分の両方に送られるよう設定しましょう。


・{admin_email}:サイト運営者のメールアドレス(WordPress側の「設定」に入力されている)
・{field_id=”1″}:お問い合わせで入力されたメールアドレス(相手のメアド)。idはフィールドの設置箇所で変わります
・{all_fields}:お問い合わせで入力された内容
下記の表はおすすめの設定です。よく分からない方はこちらを参考にしてください。
メールアドレスへ送る | 自動メールの送信先 相手のメールアドレス fieled_id=”1″を追加しましょう 例: {admin_email},{field_id=”1″} |
---|---|
メール件名 | 自動メールのタイトル 例:サイト名|お問い合わせ内容の確認 |
フォーム名 | 設定でONにしない限りは表示されません 例:サイト名 |
送信者名 | 自動メールの送信者名 例:サイト名|運営者名 |
送信元メールアドレス | 自動メールの送信元アドレス 管理者のメールアドレス {admin_email} のままでよし |
返信先メールアドレス | 自動メールへ返信する際に、自動で入力される送信先 相手のメールアドレス {field_id=”1″} のままでよし |
メールメッセージ | 自動メールの内容 (例) ※このメールはシステムによる自動返信です 以下の内容でお問い合わせを受け付けました。 {all_fields} |
確認:お問い合わせ直後のアクション設定


お問い合わせを送信した直後のアクションを、以下の三つから設定できます。
メッセージ | ページにテキストを表示する |
---|---|
ページを表示 | 他の固定ページへ移動させる |
リダイレクト | それ以外のページへ移動させる |
お問い合わせフォームであれば「メッセージ」が無難です。メールマガジンや会員登録フォームの場合は「ページを表示」や「リダイレクト」も活用してみてください。



ここまで設定し終えたなら画面右上の保存をクリック
4.お問い合わせページを作成
フォームが完成したら、次はページを作成します。
新規で固定ページを作成します。タイトルとパーマリンクさえ設定すれば、中身は真っ白でも大丈夫です。


5.フォームを設置する
お問い合わせページに先ほど作成したフォームを設置します。
新しくWPFormsブロックが追加されているのでクリックして、作成したフォームを選択すれば設置完了です。


補足:個人情報保護方針の追加方法
お問い合わせフォームを送信する前に「個人情報の取り扱いについて同意してください」というチェックボックスを見たことがあるかと思います。
あれもWPFormsで作成できるので、簡単に作成方法を紹介します。
まずは「フィールドを追加」からチェックボックスのフィールドをクリックして追加します。
チェックボックスの「高度な設定」を見ると、”「免責事項」/「利用規約」の表示を有効にする” というラジオボタンがあるのでクリックしましょう。
プレビューを見ると、この時点でスクロールバー付きの枠が追加されていると思います。


また、必要に応じて “ラベルを非表示” もONにしましょう。
チェックボックスの「一般」に戻り、「説明」の欄に注意事項を入力。「選択肢」には同意を取る文面を入力しましょう。


文章を整えるためにはHTMLタグが必要ですが、華美な装飾を付けるようなものでもないので、以下のタグさえ使えれば問題ないと思います。
- <strong> ~ </strong>:太字
- <br>:改行
以上でこのようなチェックボックスができます。


スパム対策にreCAPTCHAと連携する方法


最後に、スパム対策ツールの「reCAPTCHA」と連携する方法を紹介します。
reCAPTCHAを導入しておけば、botによるスパムメールを一定数減らすことができます。簡単なのでぜひやってみてください。
1.reCAPTCHAのキーを取得する
まずはGoogle reCAPTCHAのサイトへアクセスします。
サイトへ入ったら上部の「v3 admin console」をクリックして、Googleアカウントでログインしましょう。


上の+をクリックして、reCAPTHCAの作成に取り掛かります。(すでにreCAPTCHAを持っている場合は、右の歯車マークのページからキーを取得可能です)


以下の画像と表を見本に設定してください。


ラベル | 自分の分かりやすい名前に設定 |
---|---|
reCAPTCHAタイプ | 自分の好きなタイプを選択します v3:スコアにより自動で人間かどうかを判別 v2:チェックボックスなどのアクションで判別 |
ドメイン | サイトのドメインを入力(URLの赤字部分) https://〇〇.com/ |
reCAPTCHA利用条件に同意する | 利用規約を読んでチェック |
アラートをオーナーに送信する | 念のためチェック推奨 |
reCAPTCHAタイプはv2でもv3でも大丈夫です。特にこだわりがないなら最新のv3にしておきましょう。入力が終わったら送信をクリックして次へ行きます。
登録が終わるとサイトキーとシークレットキーが表示されます。この2つのキーは後ほど使うので、ページは開いたままにしておいてください。


2.Contact Form by WPFormsでキーを設定
続いてプラグイン側の設定を行っていきます。
まずはサイドバーの「WPForms」 > 「設定」を開き、CAPTCHAのタブにあるreCAPTCHAを選択します。


reCAPTCHAの設定画面が開いたら、自分のreCAPTCHAのタイプを選択し、先ほど取得したサイトキーとシークレットキーを貼り付けます。


※もし他のreCAPTCHAを使うプラグインと競合した場合は、下の方にある「無競合モード」にチェックを入れてみてください
キーの入力が終わったら「設定を保存」ボタンをクリックして、設定は完了です。
3.フォームのreCAPTCHAを有効化する
最後に、フォームにreCAPTCHAを導入しましょう。
「WPForms」> 「すべてのフォーム」から先ほど作ったフォームを選択します。


フォームの編集画面に移ったら、「reCAPTCHA」のフィールドがあるのでクリック。
※「保存を忘れると有効化されませんよ」という旨のポップアップが表示されます


フォームの右上にreCAPTCHAマークが追加されているのを確認したら、右上のボタンで保存しましょう。


以上でreCAPTCHAの導入は完了です。
お問い合わせページを見てみると、v2の場合はフォームの下にチェックボックスが追加、v3の場合はページの右下にバッジが表示されているはずです。問題なく表示されていれば作業終了、お疲れ様でした。


主なエラーと対処法


実際にWPFormsを使って起きたエラーとその対処法を紹介します。
ここにないエラーについてはトラブルシューティングを参考にしてください。
- Javascriptの読み込みエラー
- フォームの保存エラー
- reCAPTCHAのサイト所有者エラー
- プラグインの競合
Javascriptの読み込みエラー
注意してください! WPForms は、このページで JavaScript の問題を検出しました。このフォームが正しく機能するには JavaScript が必要であるため、このフォームは期待どおりに機能しない可能性があります。詳細についてはトラブルシューティングガイドを参照するか、サポートにお問い合わせください。
設置ページのエラー表示(管理者のみ確認できる)
reCAPTCHAで使用するJavascriptを読み込めなかった場合に発生するエラー。
主な原因は「Javascriptの非同期読み込み」です。Chromeのデベロッパーツールを開けば、エラーが発生しているのが確認できるはずです。
非同期読み込みをやめるか、reCAPTCHAを外すことで解消できます。
フォームの保存エラー
フォームの保存中に問題が発生しました。ページを再読み込みして、もう一度お試しください。
フォーム保存時のエラー表示
この動作が続く場合は、プラグインサポートチームへ連絡してください。
フォームを保存できないというエラーです。主な原因はサーバーのWAFです。
※WAF:脆弱性を突いたハッキングを検出・低減するセキュリティ
使用しているレンタルサーバーの管理画面から、WAFを無効化すれば解消できます。
WAFの無効化についてはこちらも参考になります。
wpFormsの「フォームを保存中に問題が発生しました」の対処法
reCAPTCHAのサイト所有者エラー


reCAPTCHA上に “サイト所有者のエラー:サイトキーが無効です” と表示されるエラー。
原因はサイトキーの入力ミスか、サイトキー反映までのタイムラグです。
1分ほど時間を置いてから再読み込みしても消えない場合は、もう一度reCAPTCHAの設定が間違っていないか確認しましょう。
プラグインの競合
プラグインが競合してreCAPTCHAが表示されないケースもあります。
そういった場合は、CAPTCHA設定から無競合モードをONにしてみましょう。
補足:お問い合わせページ以外で読み込まない
WPFormsはお問い合わせページでしか使うことがないプラグインです。
つまり、他のページで読み込む必要が全くありません。ページの表示速度を下げるだけです。
少しでも表示速度を改善したいなら、Plugin Load Filterを使ってお問い合わせページでのみ読み込むよう設定しましょう。


まとめ
以上、Contact From by WPFormsの導入からreCAPTCHAとの連携までを解説しました。
お問い合わせフォームはブログ運営において必須です。このプラグインならコードや難しい操作を必要とせず、誰でも簡単に綺麗なフォームが作れるので、ぜひ導入してみてください。