ブロガーなら誰もが一度はお世話になる「クロール済み-インデックス未登録」。
これを見つけると「お前のページは低品質だ」と言われているようで、少し(かなり)ショックを受けますよね。しかし、どこを改善すればいいの? 本当に低品質だから? といったモヤモヤがあると思います。
そこで今回は、「クロール済み-インデックス未登録」の原因の探り方と具体的な解決策を紹介していきます。
- 「クロール済み-インデックス未登録」について
- 本当の原因を確認する方法
- 低品質コンテンツを改善する具体案
- 無視しても大丈夫なページ
「クロール済み-インデックス未登録」とは
「クロール済みインデックス未登録」とは、Search Consoleにおいて、URL検査やカバレッジレポートで確認できる除外ステータスの一種です。Googleの公式ヘルプでは以下のように説明されています。
クロール済み – インデックス未登録: ページは Google によりクロールされましたが、インデックスには登録されていません。今後、インデックスに登録される可能性がありますが、登録されない可能性もあります。この URL のクロールのリクエストを再送信する必要はありません。
引用元:インデックス カバレッジ レポート – Search Consoleヘルプ
つまるところ、「クロールはしているがインデックス登録はしていない」という文字通りの状態です。
主にコンテンツの質が悪いと判断された場合に表示されるステータスですが、ページによっては無視しても良い場合があります。また、Google側のトラブルで表示されているだけのパターンもあるので注意してください。(詳細は後述)
ちなみに、”クロールのリクエストを再送信する必要はありません” と書いていますが、改善後はリクエストを送信しておくことをおすすめします。(クローラーを呼び込んでインデックスを促せます)
「検出-インデックス未登録」との違い
「クロール済み-インデックス未登録」と「検出-インデックス未登録」はしばしば混同されがちです。しかし、同じ除外ステータスであっても、この二つはクロールされているかどうかという大きな違いがあります。

図を見て分かる通り、「クロール済み-インデックス未登録」はクローラーから不合格の判断を下されているため、何らかの修正を行う必要があります。
一方、「検出-インデックス未登録」はまだクローラーに内容を見てもらっていない状態なので、まだコンテンツ内容の修正は必要ありません。
ステータス | クローラーからの評価 | 修正の必要性 |
---|---|---|
クロール済み-インデックス未登録 | 問題あり | あり |
検出-インデックス未登録 | まだ不明 | なし |
この二つを混同してしまうと、必要のないリライトに時間を割くことになってしまいます。インデックスされない記事がどちらに該当するのか、確認しておきましょう。
「検出-インデックス未登録」については、サイト側に問題があるものではありません。詳しくは「検出-インデックス未登録が頻出する際の対処法」を参考にしてください。

該当ページの確認方法
「クロール済み-インデックス未登録」に該当するページは、サーチコンソールを使った2通りの方法で確認できます。それぞれ一長一短なので、状況に合わせて使い分けましょう。
・カバレッジから該当ページをまとめて確認する
・URL検査ツールでリアルタイムな情報を確認する
他に”site:URL”でGoogle検索するという方法もありますが、正確性に欠けるため今回はオススメしません。
カバレッジから確認する
サーチコンソールのカバレッジレポートを使えば、該当するページを一覧で確認することができます。
(カバレッジ > 除外 > クロール済み-インデックス未登録)

注意点として、カバレッジに表示される情報は少し古い可能性があります。「クロール済み-インデックス未登録」だと思ってURL検査してみたら、インデックスされていたということも少なくありません。
あくまで該当ページの一覧ざっと確認するために使用しましょう。
URL検査ツール
URL検査ツールを使えば、ページの情報を詳しく確認することができます。
使い方は、サーチコンソール上部の枠に検査したいURLを入力するだけ。カバレッジと違い1ページずつしか確認できませんが、リアルタイムで正確な情報を知ることができます。

ここで
を実行してエラーが出た場合は、メタタグやrobots.txtなどに問題があります。その場合には全く違う対応が必要になるので、こちらを参考にして対処してください。
「クロール済み-インデックス未登録」の原因
「クロール済みインデックス未登録」の原因は、大きく分けて以下の3つがあります。
- 低品質コンテンツ
- クロールからインデックス登録までのラグ
- 原因不明のバグ
1. 低品質コンテンツ
「低品質コンテンツ」という言葉には様々な意味がありますが、今回はインデックスが目的なのでGoogleが定義した「低品質コンテンツ」を考えます。
さて、Googleが定める低品質コンテンツとは「独自性がなくユーザーにとって価値のないページ」のことです。
品質ガイドラインによれば、以下のようなページが該当するとされています。
- コンテンツの自動生成
- 内容の薄いアフィリエイト ページ
- 無断複製されたコンテンツ
- 誘導ページ
これらをまとめると、「独自性」と「内容の濃さ」が品質の判断基準になります。
独自性がない
独自性・オリジナル要素がないコンテンツは、低品質コンテンツと判断される可能性があります。要は「パクリはいけない」ということです。
Googleは具体例として、以下のようなコンテンツを挙げています。
- RSSフィードなどを利用して他サイトから複製したコンテンツ
- botにより作られたキーワードを詰め込んだだけの文章(ワードサラダ)
- 他のサイトの内容をつなぎ合わせただけのコンテンツ
- 商品説明などを販売元から複製しただけのアフィリエイトページ
上記は低品質どころかほぼスパム行為です。まっとうにブログ記事を書いれていれば、これらに該当することはないでしょう。

アダルトの方ではよく見かけますね
内容が薄い
メインコンテンツの内容が薄いと、以下の理由から低品質だと判断される可能性があります。
・ユーザーの疑問に答えられない
SEOにおいては、ユーザーの疑問を解消できるものこそ高品質なコンテンツです。当然、疑問に答えられるだけの情報量がなければ、そのページは低品質だと判断されます。
リンク集のようなページも低品質だと判断される可能性があるため、カテゴリーページやタグページは内容を充実させる、noindexにするなどの対処が必要なこともあります。
・重複コンテンツとみなされる
情報量が少なければ、他のサイトと内容が重複しやすくなります。Googleからすれば、同じようなページを増やしてデータベースを圧迫したくないはずです。
2. クロールからインデックス登録までのラグ
「クロール済み-インデックス未登録」という文字を見ると焦ってしまうかもしれませんが、一度前回のクロール時間をよく見てください。
そして、クロール直後ならしばらく待ってみましょう。半日後に確認したらインデックスされていた、なんてこともあります。




この現象はバグでもなんでもなく、クロールからインデックスまでのタイムラグです。
どんな記事もクロールされた後は必ず「クロール済み – インデックス未登録」を経てからインデックスされます。これはインデックスまでに2つのプロセスを経る必要があるからです。
- クローラーによる「クロール」
- インデクサによる「コンテンツの精査」


図を見て分かる通り、クロールの後には「コンテンツの精査」があるため、どうしてもインデックス登録の判断までに時間がかかります。
そのため、クロールからインデックスまでにタイムラグが生まれ、一度は「クロール済み – インデックス未登録」になってしまいます。
この「コンテンツの精査」にかかる時間は数分~数日と大きな振れ幅があり、私は最長5日かかったこともあります。また、画像が多い(ファイルサイズの大きい)ページは時間がかかる傾向にあります。



クロール直後はリライトせずにじっと待ちましょう
3. サーチコンソールの不具合
原因不明のバグによって、一時的にインデックスを外され「クロール済み-インデックス未登録」に変わるケースもあります。
たとえば、2021年夏ごろからカバレッジで「クロール済み-インデックス未登録」と表示されるのに、URL検査ではインデックスされている、といった不具合も確認されています。
※参考:[クロール済み – インデックス未登録]になるのは更新が遅いから
以前からインデックスされておりアクセスも十分にある、そんなページが急に「クロール済み-インデックス未登録」に変わった場合は、サーチコンソールの不具合の可能性もあります。
サーチコンソールの不具合に関しては、サイト運営者ができることはほぼありません。不具合によって発生することもあると頭に置いておき、焦らず見極めることが大事です。
「クロール済み-インデックス未登録」の解決法
ここからは「クロール済み-インデックス未登録」が出てしまった時の解決方法をご紹介します。
ちなみに、これらの方法で記事を修正・加筆したら、もう一度クロールしてもらうために「インデックス登録リクエスト」を送信することをオススメします。
リライトする


記事を低品質だと判断された場合は、リライト (記事の改良) が一番効果を発揮します。
「リライトとは言っても何をしたらいいか分からない」という方は、以下のことに着目して記事を見直してください。
キーワードと内容が一致しているか
まずはじめに、目標キーワードとコンテンツ内容が一致しているかを確認してみましょう。
特に、タイトル・見出しとキーワードの関連性を見直してください。見出しが決まればおのずと本文も定まるので、リライトがしやすくなります。
検索意図を満たしているか
検索結果に表示されたページには、「ユーザーの検索意図を満たす」という役割が課せられます。
※検索意図:検索する理由や目的
検索意図を満たすには十分な情報量が必要となりますが、大事なのは文字数ではなく疑問を解決できるだけの網羅性です。極端な話、100文字でも上位表示は可能です。
以下の3つのステップで、必要な情報量とキーワードを調べ自分のコンテンツに組み込めるようにリライトしましょう。
- 検索上位のページから必要な情報量を確認する
- 検索結果の「再検索ワード」から不足している要素を調べる
- Ubersuggest等で上位ページの獲得キーワードを調べる
画像や動画は十分か
昨今のSEOは間違いなく「リッチ化」が進んでおり、文字以外の情報も大切になってきています。画像や動画などもコンテンツの一部であり、ただの装飾ではありません。
例えば動画サイト。動画単体のページがあると思いますが、文字がほぼ無いにもかかわらずインデックスされていますよね。Googleも「動画がメインなら専用のページを用意すること」を推奨するほどです。
※参考:Google推奨の動画SEO: 各動画に専用ページを作成する
今ではクローラーも人間に近い判断を下すようになっているので、文字だけの読みにくい記事はやめておきましょう。
発リンクはあるか
インターネットの根源的な考えとして、「リンクがあるからこそWEBページである」というものがあります。
網(ネット)のように繋がるからこそインターネットの一部であり、リンクのないページは紙媒体の文書となんら変わりありません。検索エンジンも当然この考えを持っているはずなので、関連コンテンツへの発リンクは積極的にしていきましょう。
とはいえ、ただリンクを貼るのではなく、ユーザーの役に立つ発リンクでなければいけません。(E-A-Tも加味しながら)
発リンクについての詳細は、SEOに効果のある外部リンクの貼り方をご覧ください。


ページ内にコンテンツを追加する


アーカイブページ(カテゴリーページ・タグページ)などは、記事を並べただけのリンク集になりがちです。
そのため、「クロール済み-インデックス未登録」になることも珍しくありません。
noindexを付与するのも解決策のひとつですが、できればコンテンツを追加(まとめ記事化)して有効活用するのをオススメします。
たとえば「カラオケ」のカテゴリーページなら、「高温を出すためのボイストレーニング」といった題目で順番に記事を並べ、各記事の内容を簡単に説明します。するとあら不思議、ちょっとしたまとめ記事の完成です。
ブログのアーカイブページは、内部リンクが集中しやすい構造になっています。そのため、内容を作りこめばSEOで上がりやすいページに化けますよ。



カテゴリーページをnoindexにするのはもったいない
外部・内部からの被リンクを増やす


Googleは良いコンテンツは参照される・被リンクが付くものだ、という考えを持っています。つまり、「被リンクのあるページ=良質なページ」というわけです。(少し極端ですが)
実際、一本の強力な被リンクが付くだけで、ぺらっぺらの記事(タイトルタグと埋め込み動画だけ)がインデックスされることもあります。リーチサイトなどが良い例ですね。
※リーチサイト:他サイトのコンテンツを埋め込むだけのR18サイト
コンテンツSEOの時代になっても、それぐらい被リンクの効果というのは絶大です。
そして、効果があるのは外部からのリンクだけではありません。内部リンクであっても十分なSEO効果は見込めます。また、適切な内部リンクはクロール促進にも繋がります。
外部から被リンクを貰うのが難しいなら、まずは内部リンクを貼れるページがサイト内にないか探してみましょう。WordPressなら「Show Article Map」がおすすめです。


そのままインデックス登録リクエストを再送信する
最後に例外的な手法として、コンテンツの修正なしで「インデックス登録リクエスト」を再送信するという手法を挙げたいと思います。というのも、変更なしでもインデックスされるケースが割とあるからです。
原因としては以下のようなものが考えられますが、真相は不明です。
- 一度ではクロールしきれなかった
- 該当ページへの被リンクが認識された
- コンテンツの評価基準が変わった
- サイト全体の評価が変わった
自分のコンテンツに落ち度はない、十分な独自性と情報量がある、という場合は「インデックス登録リクエスト」を送信してみて、再度クロールしてもらってみてください。



ファイル容量の大きいページで多発する傾向があります
インデックスされなくても良いページ
「クロール済み-インデックス未登録」にはマイナスな印象があるとは思いますが、このステータスが出ても無視して構わないページもあります。
フィード(feed)
フィード(feed)とはRSSフィードのことで、ページの更新情報がズラッと記載されたページです。


検索結果に載るような内容ではないため、「クロール済み-インデックス未登録」になるのも当然ですね。
このフィードはWordPressなら標準装備されているものなので、仮にこれが低品質ならWordPressサイトは軒並み検索結果から消えてしまいます。そのため、フィードは「クロール済み-インデックス未登録」になっても無視して大丈夫です。
どうしても気になる場合は、RSS自体を停止させるかフィードをnoindexに設定しましょう。
RSSの停止方法はこちらが参考になります。
RSSフィードの配信を停止してリンクも除去する方法
分割されたページ(ページネーション)
ページネーション (ページ分割) された 2 ページ目以降は、インデックスされていなくても問題ありません。


ページネーションされたページは、SEOの評価が 1 ページ目に集まります。決して 2 ページ目以降が低品質だと判断されている訳ではありません。
ただし、検索で表示されるのはインデックスされたページだけです。1 ページ目と 2 ページ目で狙うキーワードが違う場合は、2 ページ目を独立したページにした方が良いでしょう。
画像ファイル


ごくまれに画像(webpファイル)が「クロール済み – インデックス未登録」に追加されることもあります。
体感の話になりますが、対象となる画像の中身やファイル名、Altタグなどに規則性は見られません。どうしても気になる方は画像を削除してしまうしかないのですが、基本的には放置して問題ないと思います。



なお、画像検索とは関係ないようです
“site:”で調べて画像検索で表示されているのを確認しました
対処法・解決策まとめ
最後に、「クロール済み-インデックス未登録」に遭遇した時の対処法・解決策をまとめます。
- 現在の状況と原因を確かにする
- URL検査してリアルタイムなステータスを確認
(既にインデックス済みの可能性) - 前回のクロールから1日は経っているか確認
(インデックス登録中の可能性) - feedは無視するかnoindex
- URL検査してリアルタイムなステータスを確認
- 低品質コンテンツのリライト
- タイトルタグと内容が一致しているか
- 自分らしい「独自性」はあるか
- ユーザーに答えを示せるだけの「情報量」があるか
(メインコンテンツが少ないと重複の可能性も) - カテゴリー・タグページはまとめ記事化する
- 被リンクを増やす
- 関連性のあるコンテンツ同士で内部リンクをつなぐ
- 余裕があれば被リンクも獲得しにいく
「クロール済み-インデックス未登録」はエラーではないため、対処は急を要するものではありませんが、インデックスされなければSEOの土台にも上がれません。早くインデックスされるように適切な対応をしましょう。