WordPressのプラグインって便利ですよね。
普通ならjavascriptなどを勉強して苦労して実装する機能が、インストールだけで簡単に使えちゃうんですから。
しかし、プラグインを入れ過ぎると、ページ表示速度の悪化やセキュリティの弱体化を招くことにも。そのため、当サイトでも普段から「最小限で!」と口を酸っぱくして言っております。
そこで今回は、大のプラグイン好きの私がブログ運営に必須のプラグインを9つに厳選しました。「これさえあれば大丈夫」というラインナップになっているので、ぜひ自分のWordPressと比較してみてください。
プラグインを多く入れるデメリット

プラグインって便利で楽しいのでついつい多く入れがち。
しかし、プラグインが多いと様々な問題が発生するリスクがあります。
・ページの表示速度が落ちる
・セキュリティ上のリスクが増える
・競合する確率が上がる
・管理ができなくなる
ページの表示速度が落ちる
プラグインを増やすと読み込むファイルが増えるため、ページの表示速度が落ちます。ものによっては一つ導入するだけで、Page Speed Insightsのスコアが10以上落ちます…
これは裏を返せば、「プラグインが少なければそこそこの早さを保てる」ということ。サーバーの性能などにも依存しますが、プラグインを最小限に抑えることでスコアを90以上に保つことも可能です。

セキュリティ上のリスクが増える
ハッカー(クラッカー)は様々なスクリプトやアプリケーションなどを入口にして、サイトへ侵入しようと試みます。
プラグインを増やすということはその入り口を増やすことと同じです。特に、更新されなくなったプラグインはセキュリティ面が弱くなっていることもあり、ハッカーにとっては格好の的となってしまいます。
競合する確率が上がる
プラグインをむやみに増やすと、競合する(機能が被ってしまう)リスクが増えます。
競合すると勝手に変な動作をしたり、最悪の場合WordPressが動かなくなることもあります。
対策としては、各プラグインの機能をしっかりと把握して、被りそうな機能のプラグインを入れないことです。
管理できなくなる
プラグインの数が増えてくると、どうしても管理がおごそかになってしまいます。
例えば、WordPressのアップデートなどでプラグインがバグを引き起こすことがあります。そんな時にプラグインが多すぎると、どのプラグインが原因か突き止めることが困難になるのです。
目的別のおすすめプラグイン

それでは各プラグインの説明に移ります。
今回紹介するプラグインは、以下の項目から判断して選んでいます。
- シンプルで誰でも使いやすい
- サイトを重くしない
- 一定のダウンロード数がある
- 開発者が信頼できる
- 定期的にアップデートされている
特に「使いやすさ」には気をつけて選んでいます。導入が面倒なプラグインは当ブログで解説しているので、各プラグインの記事をご覧ください。
機能 | 内容 | プラグイン |
---|---|---|
バックアップ | 万が一に備えブログのバックアップを取る | BackWPup |
セキュリティ | 不正ログイン防止とスパム対策 | XO Security |
SEO | タイトルタグやメタディスクリプション、noindexの付与など | SEO SIMPLE PACK |
サイトマップ | Googlebot用のサイトマップを作成 | XML Sitemaps |
リダイレクト | URL変更やサイト移転時に使用 | Redirection |
リンク確認 | SEOでマイナスになるリンク切れを定期チェック | Broken Link Checker |
データベース最適化 | たまった不要なデータを定期的に削除 | WP Optimize |
キャッシュ | ページ表示速度を上げる | WP Optimize |
お問い合わせ | お問い合わせフォームを設置する | Contact Form by WPForms |
目次 | 投稿ページの目次を作成する | Easy Table of Contents |
・できることはプラグインなしで行う
・テーマの機能をフル活用して不足分をプラグインで補う
この二点に注意して、自分のブログにない機能のものがあればすぐ導入しましょう。どれもブログを運営するにあたって無くてはならないものばかりになっています。
バックアップ:BackWPup
ブログの「バックアップ」をしてくれるプラグイン。
初期設定を済ませれば、放置してもバックアップを取ってくれるので非常に便利です。
ブログは”資産”ともいえる大事なもの。サーバーの自動バックアップだけに頼らず、このプラグインで定期的なバックアップを取りましょう。

セキュリティ:XO Security
WordPressのセキュリティを強化するプラグインです。
ログイン失敗時にロックをかけたり、ログインURLを変更してブログの乗っ取りを防ぎます。他にも、スパムコメントをブロックしたりブルートフォース攻撃を防いだりと、安全なブログ運営に必須のプラグインとも言えます。
ユーザー名の漏洩などは自力で行うことも可能ですが、phpなどを弄るのはリスクがあります。オールインワンなプラグインで、手っ取り早くセキュリティを強化しましょう!

SEO対策:SEO SIMPLE PACK
SEO対策に必要な設定ができるプラグイン。
主な機能はタイトルタグ・メタディスクリプションの設定や、各種ページへのnoindex付与などです。
この手のプラグインといえば”All in One SEO”の名前が真っ先に上がりますが、SEO SIMPLE PACKの方が使いやすいためオススメです(機能面ではほぼ差がありません)。

XMLサイトマップ:XML Sitemaps
XMLサイトマップの自動生成プラグイン。
SEOをやるならサイトマップは必須なので、必ず入れるようにしてください。
なお、このプラグインが作成する”sitemap.xml”は、サイトにどんなページがあるかを検索エンジンに伝えるものです。人が見るためのサイトマップ(HTMLサイトマップ)とは違うので注意してください。

リダイレクト:Redirection
リダイレクトを設定できるプラグイン。
プラグイン画面でリダイレクト先と元のURLを入力するだけで、簡単にリダイレクトができてしまいます。
記事を他のブログへ移したり、URLを変更したり、ブログを運営しているとなにかとリダイレクト処理が必要な時があります。その時が来たらで構わないので導入するようにしましょう。

リンク切れ確認:Broken Link Checker
リンク切れを教えてくれるプラグイン。
定期的に自動でサイトを巡回して、リンク切れがないかを確認してくれます。
※リンク切れ:リンク先にアクセスできない現象
リンク切れはSEOにおいてマイナスでしかありません。しかし、手動でチェックするのは到底不可能なので、このプラグインでリンク切れをチェックしてもらいましょう。

サイト高速化:WP Optimize
サイトを高速化する最強プラグイン。
自動で「データベース最適化」を行ってくれる他、強力な「キャッシュ機能」も持っています。
不要なデータを削除するプラグインとして有名ですが、実はかなり多機能。ページの表示速度を改善する機能がほぼ全て揃っているため、高速化はこのプラグインひとつで事足ります。
ただし、初期設定が少し難しいので、導入する際はこちらを参考にしてください。

データベース最適化だけなら「Optimize Database after Deleting Revisions」
キャッシュ機能が付いている有料テーマの場合は、WP Optimizeの多機能さが無駄となります。
その場合は、データベース最適化に特化した「Optimize Database after Deleting Revisions」を利用しましょう。
※当ブログの使用テーマSWELLにはキャッシュ機能が標準装備されているため、こちらを使用しています。

お問い合わせフォーム:Contact Form by WPForms
お問い合わせフォームを設置するプラグイン。
多機能でありながらドラッグ&ドロップの直感的操作で、簡単にお問い合わせフォームを作ることができます。
有名プラグイン「Contact Form 7」と機能面では同じですが、WPFormsの方が断然使いやすいのでオススメです。

目次:Easy Table of Contents
目次生成プラグイン。
簡単にシンプルな目次が設置できます。
追従サイドバーに目次を設置すると、今どの項目を読んでいるか色付けして教えてくれる機能があり、かなり便利です。この機能が欲しいという方は、Easy Table of Contentsを使いましょう。(その他の機能は他のプラグインと一緒です)

中級者以上におすすめのプラグイン
ブログの運営・WordPressに慣れてきたという人は、以下の二つのプラグインも併せて導入しましょう。
- Show Article Map
- Plugin Load Filter
どちらもSEOを真剣にやっていくなら入れておいて損のないものです。
内部リンクの可視化:Show Article Map
内部リンクをマップ状にして見える化してくれるプラグインです。記事数の多いブログでは非常に有用で、私も必ず入れるようにしています。
SEOで上げるには記事同士のつながりが重要です。しっかりと記事同士に関連性を持たせて、内部リンクで繋げていくことを意識しましょう。

読み込むプラグインを制限する:Plugin Load Filter
有効プラグインの数が多くなってしまった。そんな時の救済措置がPlugin Load Filterです。
このプラグインを使えば必要なページで必要なプラグインだけを読み込めるようになるため、プラグイン増加による表示速度の悪化を防ぐことができます。
とはいえ、セキュリティ面などの問題が残るので、プラグインの数は極力少なくしましょうね。

実は不要なプラグイン
最後に「有名だけど実は不要なプラグイン」を紹介していきます。
あまり役に立っていない可能性もあるので、できればこれらのプラグインを削除することをオススメします。
Akismet Anti-Spam
WordPressに最初から入っているスパム対策プラグインです。
機能としては「スパムコメントを削除する」というものなので、コメント欄を採用していないブログならまず不要です。
また、このプラグインは商用利用不可です。アドセンスやアフィリエイトをしている場合は規約違反になってしまいます。
WP Multibyte Patch
こちらも標準装備されているプラグインです。
WordPressを日本語対応させる機能があります。
・サイト内検索の全角スペースを半角スペースに変換
・抜粋の機能を日本語でも正常に動作させる
・日本語のファイル名を無害な英数字に変換する
WordPressも日々進化しているため、現在のバージョン5.8では検索の補正以外の機能は不要です。「削除しておいて必要になったらインストールする」ぐらいでいいと思います。
EWWW Image Optimizer
画像を圧縮してくれるプラグインです。
表示速度を気にするなら、アップロードする前に画像は圧縮しましょう。Squooshなどの変換ツールを使って画像をWebP(ウェッピー)に変換しておけば、このプラグインは必要ありません。
どうしても画像の圧縮をプラグインでやってほしいという場合は、WP Optimizeの画像圧縮を利用しましょう。そうすれば、キャッシュ・データベース最適化・画像圧縮を1つのプラグインでまかなえます。
PS Auto Sitemap
HTMLサイトマップを作成してくれるプラグイン。サイトマップページを作成する際に利用します。
※HTMLサイトマップはユーザー(人間)向けのもので、bot向けのxmlサイトマップとは別です
しかし、一般ユーザーがサイトマップページを見ることはありません。見るとすればサイトを解析したいライバルぐらいのものです。
ホームページならともかくブログにおいては不要なページなので、プラグインもろともサイトマップページ自体を削除しましょう。所詮はただのリンク集なので、低品質コンテンツとして扱われる可能性すらあります。
まとめ
「プラグインを最小限に!」と口を酸っぱくして言っていますが、デザインを変更するプラグインは別です。
日本語対応したWordPressテーマは少ないため、テーマ機能だけだとデザインが被ることがあります。そのため、デザインを差別化するためにプラグインを導入するのはアリだと思います。
つまり、「本当に欲しいプラグインを導入するためにも数に余裕を持たせましょう」ということですね。
当ブログでは以下のようなデザインを差別化するプラグインも紹介しているので、よろしければご覧ください。
