コンテンツSEOの時代になってもドメインの差が埋まることはなく、個人ブロガーの前には企業ドメインという強大な壁が立ちはだかっています。
強いドメインと同じ土俵に立つにはドメインの強化、つまり被リンクが必要になります。
しかし、被リンク獲得は一朝一夕でできるようなものではありません。それならば自演リンクだ(ブラックハットSEO)と考えても、サテライトサイトの量産には多大なコストがかかります。
※サテライトサイト:メインサイトへのリンクを貼るためのサイト
そこで登場するのが被リンクツールです。スキャットマンPROなら低コストで自作自演の被リンクを獲得できます。
この記事では、スキャットマンPROを実際に1年利用した感想と、スキャットマンPROがSEOに効果があるツールなのか、被リンクツールが本当に使えるのかを解説していきます。
スキャットマンPROとは

スキャットマンPROとは、共用のサテライトサイトに記事を投稿して被リンクを獲得するツールです。
※サテライトサイト:メインサイトへのリンクを貼るためのサイト
サイトやドメインなどの準備なしでサテライトサイトを利用できるため、お金を掛けられないブロガーのための被リンクツールと言えるでしょう。
メリット thumb_up_alt
- 様々なドメインから被リンクを獲得できる
- たまに当たりドメインがある
- ペナルティを受けづらい
- サテライトサイト量産より圧倒的に手軽
デメリット thumb_down_alt
- 半分ぐらいの被リンクは効果が出ない
- PSW2がほぼ必須
- エディターが使いにくい
- アダルトには使えない
被リンク獲得の仕組み
スキャットマンPROの仕組みはいたって単純で、誰でも利用できるようになっています。

- ユーザーがスキャットマンPROに記事を投稿
- 共用サテライトサイトに記事が投入される
- 記事に貼ったリンクが被リンクになる
通常、サテライトサイトを量産して被リンクを得るには、中古ドメインの選定やサーバーの準備などが必要となります。
しかし、スキャットマンPROならユーザーは記事を書くだけ。ブラックハットSEOの知識がなくても、色々なドメインから被リンクを獲得できます。

注意点として、リンクありの記事・リンクなしの記事を交互に投稿するシステムになっています
スキャットマンPROで利用できるサイト


スキャットマンPROで使えるサテライトサイトは、大きく分けて「無料ブログ」と「WordPressサイト」の二種類があり、半々ぐらいの割合になっているようです。
サテライトサイトは常に数百サイトほど用意されているので、よほど大量の記事を投稿しない限り、リンク元のサイトが被ることはほぼありません。
なお、記事を投稿するサイトはその都度ランダムで選ばれます。無料ブログに当たってしまった場合はハズレですね。(後述)
サテライトサイト量産より安い
スキャットマンPROの利用料金は以下のようになります。
初月料金 | 2ヵ月目以降の料金 | |
---|---|---|
キャンペーン価格 | 5,490円 | 3,490円 |
通常価格 | 19,800円 | 4,980円 |
自分でサテライトサイトを量産する場合は、安く見積もっても万単位のコストがかかるのが普通。100万円突っ込んでいるガチ勢もザラにいます。
そのことを考えると、スキャットマンPROの料金は破格です。共用サイトを使用するため効果は多少落ちますが、コストを抑えたいブロガーにとってはこれ以上ないツールとなります。
なお、サーバーの都合等を考えるとユーザー数に上限を設けているのは事実でしょう。また、いつまでサービスが続くかもわからないので、使えるうちに使っておくことをおすすめします。
スキャットマンPROに効果はあるのか
結論から言えば、スキャットマンPROを介した被リンクでもSEOに効果があります。劇的ではないにせよ、上位表示に近づくのは間違いないでしょう。
しかしこれだけでは説得力がないので、スキャットマンPROの効果がいかほどのものか、実際に使用した事例サイトと共に紹介します。
- サイト形態:ペラサイト(4記事)
- 狙うキーワード:美容ジャンル(サプリ系)
- スキャットマンPROの使用期間:2021年5月~2022年2月
- 当てたリンクの数:160ほど
そこそこ難関のキーワードでも上位表示可
これは先ほど紹介した美容ペラサイトに、スキャットマンPROで被リンクを当て続けた際の順位変動です。


約半年で160もの被リンクを当て、最終的に2位まで漕ぎつけました。(なお、1位はバケモノ級ドメイン)
実は1万円弱の中古ドメインを使っているのですが、それでも美容系キーワードはそこそこの難関。スキャットマンPROが上位表示に貢献しているのは間違いないでしょう。



なお、他のサイトでも似たような結果にはなっています
半分ぐらいは無効化される
リンク全てが被リンクになるという訳ではなく、Googleは低品質な被リンクの効果を無効化します。
では、スキャットマンPROからのリンクはどれぐらい無効化されるのか? 体感としては、半分ぐらいのリンクは無効化されています。
たとえば、有効な被リンクの判断指標にもなるSearch Consoleでは、160個のリンクを当てた場合69個しか表示されませんでした。


もちろん、Search Consoleに全ての被リンクが表示される訳ではありませんが、それを考慮しても半分未満というのは少ないと思います。
また、無料ブログからのリンクはほぼSearch Consoleで表示されない傾向にあり、表示されたとしてもすぐに消えてしまいます。無料ブログからのリンクはあまり効果・持続性が見込めなさそうです。
当たりドメインもある
しかし、スキャットマンPROで記事投稿をしていると、以下のような強いサテライトサイトと遭遇することもあります。
- 1年経ってもSearch Consoleのリンク一覧に表示され続ける
- リンクを貼った直後に順位が急上昇する
こういうサイトは大当たり。おそらくドメインパワーが高い中古ドメインが使われています。
ちなみに、先の画像にもあった急上昇した部分は、当たりドメインを引いたタイミングとほぼ一致していました。


どうやらスキャットマンPROのサテライトサイトはアタリハズレの差が大きいようなので、数撃ちゃ当たる戦法でやっていくのがよさそうです。
スキャットマンPROでペナルティを受けにくい理由
スキャットマンPROを利用した被リンク獲得は、ガイドラインの「Page Rankを目的としたリンク」に抵触するため、当然ペナルティの対象となります。
参考:Google検索セントラル「リンク プログラム」
しかし、スキャットマンPROを使ってペナルティを受ける可能性はかなり低いでしょう。実際、他の利用者も「スキャットマンPROでペナルティを受けることはない」と口をそろえて言っています。
では、なぜペナルティを受けづらいのか、その理由として考えられる要因を3つ紹介します。
- そもそもGoogleがペナルティを与えない方針
- クラスCのIP分散がされている
- 無料ブログからのリンクはペナルティ対象外
1. Googleがペナルティを与えない方針になっている
Googleのリンクスパムを検知する「ペンギンアップデート」は、ver4.0以降ペナルティを与えるのではなく、怪しいリンクを無効化するという動きをしています。
そんなGoogleのお優しい方針により、現在は自演リンクによるペナルティはめっきり減ってしまいました。
参考:ジョン・ミューラー「悪いリンクを無効化できれば検索結果から消す必要はない」
自演リンクの恩恵は受けにくいがペナルティリスクも低い、というのが現在のリンクスパム事情です。
しかし、自動ペナルティがなくなっても手動ペナルティは健在です。Googleも「あまりにひどい場合は手動ペナルティを課す」と明言しているので、絶対に大丈夫という訳ではありません。
2. クラスCのIP分散がされている


スキャットマンPROで使用されるWordPressサイトは、クラスCのIP分散が行われています。
IP分散とは、同一のIPアドレスから大量の被リンクを貰うと不自然なので、リンク元のサーバー(IPアドレス)を分散させようという手法です。
“クラス” は分散の度合いのようなものです。クラスDの分散が町レベルの分散だとすれば、クラスCは都道府県レベルで分散させているような感じです。
このクラスCのIP分散は、ブラックハットSEOにおける基本戦術とされるペナルティ回避方法です。これもスキャットマンPROがペナルティを受けづらくしている大きな要因となるでしょう。
3. 無料ブログのリンクはペナルティ対象になりにくい
誰でも手軽に作れる無料ブログからのリンクは、ペナルティを判断する材料にされない傾向があります。
というのも、ある程度有名なサイトになれば、無料ブログやSNSなどの同じドメインからリンクが大量に付きますよね。そんなサイトにペナルティを課していれば、大手サイトが軒並み消えてしまいます。
また、無料ブログでは相互リンクやサイトワイドリンクなども多いため、被リンクとしての効果自体が無視されることも多くあります。
そのため、良くも悪くも無料ブログの多いスキャットマンPROは、ペナルティを受けにくいシステムになっているのでしょう。
スキャットマンPROのデメリット
被リンク獲得に非常に有効的なスキャットマンPROですが、古いシステム故のデメリットもいくつかあります。
SEO的な観点からのデメリット(被リンクが無効化されやすい)は既に解説したので、ここではツールの使用感に関する不満点を紹介したいと思います。
- 記事の量産ツール(PSW2)が必須
- エディターが使いにくい
- アダルトには使えない
- リンク元のサイトの特定が難しい
- 継続するしかないサブスクリプション形態
記事の量産ツール(PSW2)が必須


スキャットマンPROの利用者のほとんどが、PSW2というツールを使って記事を量産しています。
というのも、スキャットマンPROはリンクなしの記事・リンクありの記事を交互に投稿する形式になっているため、1つのリンクにつき2記事が必要になります。また、無効化されるリンクがあることも考えると、気持ち多めに記事を書かなければいけません。
そのため、記事を自分書くというのは現実的ではなく、記事を大量生産できるPSW2が事実上の必須ツールとなります。
なお、スキャットマンPROではツールの使用が禁止されていますが、まともな文章が作れるツール(PSW2)は黙認されています。
エディターが使いにくい
スキャットマンPROのエディターは、何の機能もないメモ帳。


そこにHTML形式で記事を書くのですが、補完機能もないためタグの入力ミスに気付かないこともあります。
ツールで作った記事をコピペすることがほとんどですが、リンク周辺は自分で書くことが多いので不便です。結局私はDirtyMarkupにHTMLを書いてから、それを貼り付けています。
アダルトには使えない
スキャットマンPROでは、アダルトサイトへのリンクは禁止されています。記事にアダルトなフレーズが含まれていないかも、厳しくチェックされています。
そのため、アダルトアフィリエイターは “基本的には” 使えません。
リンク元の確認が難しい
スキャットマンProでは、記事がどんなサイトに投稿されているかは確認できません。リンク元サイトの特定には、被リンクを確認できるツール(ahrefs や Ubersuggestなど)が別途必要になります。
そのため、いざペナルティを受けた際に原因のリンク元を特定しにくいというデメリットが考えられます。サテライトサイトを間に挟めばこの問題は解決できますが、直接リンクを受けたい人には不便です。
月額課金のサブスクリプション


使っていない月も料金がかかるというのがサブスクのデメリット。私のような気分屋にとっては不向きです。
「それなら使っていない時期は解約しておけば?」というツッコミが聞こえてきますが、スキャットマンPROは月額料金が3,490円なのに対し、初月料金だけ5,490円となっています。
そのため、再加入すると高い初月料金をまた払わされることになり、なんだか損した気分になるのです。



継続させるためのテクニックがいやらしい…
こんな人にオススメ
最後に、スキャットマンPROを有効利用できるケースを4つほど紹介します。
- ペラサイトで稼ぎきる
- サテライトサイト群に組み込む
- インデックスを促進する
- ブログの被リンク獲得の足掛かりにする
ペラサイトで稼ぎきる
ペラサイトは元々ブラックハットSEOを前提にしたサイト形態なので、スキャットマンPROとの相性は抜群です。
スキャットマンPROの被リンクに持続性がなくても、ペラサイト自体がSEOで厳しくなってきているため、短期間で上位表示して稼ぎきるというのがセオリーになってきています。
そういった意味でも、短期的な効果が見込めるスキャットマンPROをペラサイトに使わない理由はありません。
サテライトサイト群に組み込む


もう既にサテライトサイトを持っているという人にも、スキャットマンPROはおすすめ。
スキャットマンPROからサテライトサイトへリンクを貼れば、間接的にメインサイトを強化できます。つまり、リンクピラミッドにおける下層部をスキャットマンPROのサイト群で補えるということです。
この方法は「低品質なリンクをメインサイトに直接貼りたくない」という人にもおすすめですよ。
リンクピラミッドの詳細はこちらをご覧ください。


インデックス促進に
被リンクはコンテンツの評価項目なので、スキャットマンPROで被リンクを付けたページはインデックスされ易くなります。
被リンクがないとインデックスされないページを上位表示するのは難しいですが、訳ありページをインデックスしたい場合にはこういった強引な方法も必要です。
また、検出 – インデックス未登録のようなクローラーが回ってこなくてインデックスされないという場合は、被リンクを獲得してクローラーの流入経路を増やすのが有効的です。
ブログの被リンク獲得の足掛かりに


上位表示 → 人の目に触れる → 被リンクを貰う、というスパイラルに入ることが、ブログにおける被リンク獲得の基本となります。
そのためにも、まずはSEOで上位表示する必要があり、そこで役に立つのがスキャットマンPROです。自作自演のリンクで上位表示して露出が増えれば、それを見た人たちから高品質で自然な被リンクが獲得できます。
そういった意味で、スキャットマンPROは自然な被リンクを獲得するための足掛かりになります。
FAQ
まとめ:高品質なコンテンツが前提
SEOの順位は コンテンツ×被リンク の二大要素で決まるため、スキャットマンPROだけではSEOの攻略は不可能。上位表示には高品質なコンテンツが不可欠です。
しかし、コンテンツを作りこむだけでは上位表示が難しいのも事実です。実際のところ、現在のSEOは企業ドメインが上位を独占しがちな状況にあります。
まずはコンテンツの改善。それからドーピングとしてスキャットマンPROを利用して、競合の強ドメインと並びたてるだけのドメインパワーを身につけましょう。